PAUL McCARTNEY & WINGS / Love In Song

Venus & Mars

Venus & Mars

ウイングスの全盛期は74年の「バンド・オン・ザ・ラン」、75年の「ヴィーナス・アンド・マース」の頃ですが、この頃はもうビートルズを引き合いに出されることも少なくなったくらい売れまくったようです。確かにこの頃のポールのクリエイティヴィティはビートルズの頃のそれとはまた違う次元なように感じます。
で、今回はその頃の隠れた名曲…というより駄曲を探すほうが大変な時期で、シングル以外でも「ブルーバード」「ピカソの遺言」「西暦1985年」「幸せのアンサー」「マグネットとチタン男」「コール・ミー・バック・アゲイン」「トリート・ハー・ジェントリー/ロンリー・オールド・ピープル」などもうどれもすばらしい曲だらけ。その中で今回はアルバム「ヴィーナス・アンド・マース」の3曲目、タイトル曲と「ロック・ショウ」の強烈なオープニングのあとに登場する美しいバラード曲。
初めてこのアルバムを聞いたときから大好きな曲で、ポールのバラードの良いところが全部入っている大傑作。時と場合によっては泣いてしまうかも…というくらい胸をしめつけるようなメロディーが詰まっています。
残念ながらライヴでも演奏されなかった短いバラード。インパクトのある傑作期に埋もれがちなこれぞ名曲!