HONEYDRIPPERS / Young Boy Blues

Honeydrippers 1

Honeydrippers 1

84年に突如登場したスーパー・プロジェクト、ハニードリッパーズ。メンバーは元ツェッペリンロバート・プラントジミー・ペイジに、ジェフ・ベック、元シックの当時超売れっ子プロデューサーだったナイル・ロジャース
バンド名がいやらしいことこの上ない(知りたい人は調べましょう)のですが、これはプラントがツェッペリン解散後に結成した最初のバンド名(活動なし)だそうで。
で、84年になっていきなりシングル「シー・オブ・ラヴ」が大ヒット。このオリジナルは1959年のフィル・フィリップス&ザ・トワイライターズというグループの曲だそうです。ノスタルジックなバラードは少なからず当時のプラントのイメージを覆すものでした。

アルバム「ヴォリューム・ワン」も大ヒット。5曲入りのミニアルバムだったのは残念ですし、タイトルからして続編が期待されましたがいまだに続編は出ず。収録された5曲は「シー・オブ・ラブ」同様オールディーズですが、どちらかといえば隠れた名曲的な選曲で、プレスリーでも有名なレイ・チャールズの「アイ・ガット・ア・ウーマン」くらいが知られている曲じゃないかなと思います。
今回取り上げたのは、当時アナログではB面の1曲目だった「ヤング・ボーイ・ブルース」。オリジナルは不明ながら、クレジットを見るとSpectorの文字があるので、フィル・スペクター関連のアーティストでしょう。スペクターらしい、そして「シー・オブ・ラヴ」系のゆったりとしたバラード。後にベン・E・キングが1960年にカバーし、彼の代表曲になっているようです。
単純にいい曲で、「シー・オブ・ラヴ」よりもプラントのハイトーンが聴ける(当時PVがなかったら「シー・オブ・ラヴ」がプラントとは思えないかも)点でもこっちの曲も聴きどころかと。
それにしてもトラベリング・ウィルベリーズもそうでしたが、「ヴォリューム・ワン」というアルバムを作ると「ヴォリューム・トゥー」はなかなか出ないようです(ウィルベリーズは結局「ヴォリューム・スリー」が出た)。