HAIRCUT 100 / Lemon Firebrigade

Pelican West (Reis)

Pelican West (Reis)

初めてヘアカット100を聴いたのはいつの頃だったろう…。私が洋楽に興味を持った頃には既に解散していて、ニック・ヘイワードが人気を集めていました。よって後に彼のいたバンドがヘアカット100だと知ったわけですが、このアルバム、当時めちゃくちゃ売れたんですね。イギリスでは年間チャートでトップ10入り、アメリカでも31位まで上がっています。シングルはデビュー作「好き好きシャーツ」(うひゃあ)から4作つづけてトップ10入り。ファンカラティーナ(考えてみれば初期のカルチャー・クラブスパンダー・バレエもそう言われていた)の代表選手として、またフィッシャーマンズ・セーターをズボンの中に入れるといういかにも80'sなファッション・センスも人気のバンドでした。
ただ、初めてこのアルバムを聴いたときは「なんじゃこれ?」といった感想を持ったのも事実。当時のCDの音がスカスカだったのもありますが、なんとまあ能天気で軽薄な音楽だなと思ったのです。オレンジ・ジュースを聴いたときと同じ感想でした。
ところが聴きこむたびに作りこみ方が半端じゃないなと思い始め、演奏の巧さに感じ入りました。当時のヒット曲群はいまだにそこまで好きなわけではないのですが、今回ご紹介する「レモン消防隊」(うひゃあ その2)はどこかセンチなメロディが気に入っています。
それにしても彼らの曲のタイトルはいかにもティーン・ポップ的というか。上に挙げた他にも「渚のラブ・プラス・ワン」「海洋少年」(なんか知らんが城みちるを思い出した)「ミルク・フィルム」「べイクド・ビーン」「スノウ・ガール」(変換したら「素脳」になって笑えた)「コーリング・キャプテン・オータム」「愛はトライアングル」などなど。歌詞カードがないので何について歌っているんだかわかりませんが。
このアルバム、ジャケも好きです。アイドルとしてお手本のようなジャケだと思います。