THE BEACH BOYS / "Break Away"

20/20

20/20

今年はビーチ・ボーイズづくしの1年でした。中学生の頃から聴いてたのに不思議なものです。彼らの曲で好きな曲は山のようにあるんですが、今年の私の心のスイッチをひねりまくったのがこの「ブレイク・アウェイ」。
この曲は不思議なエピソードがあるようで、暴君の父親マリー・ウィルソンがブライアン・ウィルソンに追放されていたにもかかわらず、なぜかこの曲については共作をしたんだそうです。この時期のビーチ・ボーイズはイギリスは別として人気が落ちてきており、解散を考えていたそうで、キャピトルとの契約を消化するために作った「ラスト・シングル」としての意味があったんだそうです(ほんとかどうかはわからない)。
そのせいか、当時のブライアンとしては至極真っ当なポップ・ナンバーで、「ペット・サウンズ」「スマイリー・スマイル」を経たビーチ・ボーイズとは思えないくらい穏やかな演奏(覇気がないともいえる)になっています。
イントロから最高、歌詞の始めのメロディーが極上、サビで泣かせて、怒涛から静寂へのエンディングと、ポップの芸術品といってもいいくらいすごい。初期の「サーファー・ガール」「ガールズ・オン・ザ・ビーチ」「イン・マイ・ルーム」と金太郎飴のようなバラードを作った人と同一人物とは思えないくらいの天才・ブライアンを感じさせます。
ほんと、なんて凄い曲だろう。。。
ちなみにこの曲はシングルだけの発表なので、現在は「フレンズ/20/20」の2イン1アルバムのボーナス・トラックとして聴くことができます。ベスト盤にも収録されているのがありますので、ぜひ聴いてみてください。