BEN FOLDS FIVE / Where's Summer B?

ベン・フォールズ・ファイヴ

ベン・フォールズ・ファイヴ

ベン・フォールズ・ファイヴの登場は、結構新鮮でした。まだグランジオルタナの残骸が残る時期に、先祖帰りというかわかりやすくてクールな音楽だなと思ったものです。ギターレス・トリオというのも珍しかったですし、何よりキャッチ・フレーズが「ビリー・ジョエルジョー・ジャクソン+パンク」みたいなことを言ってたのに惹かれました。

ビリーというよりは確かにジョー・ジャクソンに近い感触を持ったのは、ジョーもポスト・パンク世代だからでしょうか。とにかくベン・フォールズは一時期はまりました。

最初に買ったのはセカンドで、後に1stを買って一番気に入ったのがこの「ホエアズ・サマー・B」。何がいいってそりゃもうサビです。サビのコーラスです。一番私の心にくるタイプ、しかもピアノがリズムを刻むタイプがこれまた好きなんですよ。だから同じ「ピアノ・マン」系でもビリーやエルトンよりギルバート・オサリバン(彼のピアノは極めてリズム的)の方が好きなんです。

タイトルもそうですし、曲調もアレなんで、去り行く夏を偲ぶには最適な曲かと。ベン・フォールズはわずかオリジナル・アルバム3枚で解散しますが、一切ハズレなし。ソロもまた良し。90年代の音楽で珍しくもリアルタイムで体験したバンドだけに思い入れもありありです。

思えばブリット・ポップや以前紹介したジェリーフィッシュも含めて、90年代にパワーポップ復権したのは彼らの功績も大。日本でよく売れたのもむべなるかなです。

ちなみに1stは東芝EMIからでしたが、セカンド以降はソニーへ。ちょっとうれしい(謎。