JELLYFISH / Baby's Coming Back

Bellybutton

Bellybutton

10cc、クィーンの流れを汲む正統派パワーポッパー、しかもアメリカのバンドであるジェリーフィッシュを知ったのは随分後のこと。そのときには既に解散しており、残念だなーと思わせた数少ない90年代のバンド。


一般にはセカンド「こぼれたミルクに泣かないで」の方が名盤扱いされており、なるほど、アルバム自体の完成度は確かにそっちが上。しかしヒネた私としては、こっちの1stも実に捨てがたいのです。


何しろ曲がいい。10ccやクィーンというよりも、もしジョン・レノンが生きていたらこんな感じの曲を作ってたかも知れないと思わせる「ビートルズ先祖返り」タイプ。個性がないというのではなく、雑誌「ストレンジ・デイズ」でいうところの「ビートルズの遺伝子」ですな。


最近の音楽と言えば、ポスト・パンクだかエモだか(さっぱりわからん)エクスペリメンタルだかしかないような感じですが、こういうわかりやすいポップさをもった職人芸のアルバムがもっと出て欲しいですね。


あ、今回紹介の「ベイビーズ・カミング・バック」、文句なしの軽いポップです。