AIR SUPPLY / I Can Wait Forever

Ghostbusters

Ghostbusters

84年末、レイ・パーカーJr.の「ゴーストバスターズ」が大ヒット、映画も大ヒットし、日本でもジャケットのかわいいオバケとともに大ウケしました。サントラもヒットしましたが、「フットルース」ほど売れなかったのは、レイ以外にシングルカットされず、このエア・サプライ、ローラ・ブラニガンを除くとマイナーどころ(トンプソン・ツインズも提供していたが過去のヒット曲)のせいだと思います。

ところがそのエア・サプライ。当時飛ぶ鳥を落とすヒットメイカーで、この曲は久々の新曲。しかも作曲がエア・サプライのグラハム・ラッセル(この人のソングライティング能力はもっと評価されていい)に当時シカゴで大当たりのデヴィッド・フォスター、さらにAORの世界では知らない人のいないあのジェイ・グレイドンの共作。しかもプロデュースもデヴィッド・フォスターと、まさに夢のような組み合わせ(であったことは最近知った)だったのです。出来はというともう典型的なエア・サプライ・サウンド。フォスターがプロデュースするとサウンドの質感が似たものになるのが常なのですが、これはちゃんとエア・サプライ印。一般の洋楽ファンには「バラードしかやらないデュオ」、AORファンには「甘すぎるだけの音楽」と蔑まされがちのかれらですが、すぐに耳に馴染み、感動的なサウンドを作り出してきた彼らがいなかったら意外と日本での洋楽ファンの広がりがなくなっていたのでは?と思います。

サントラそのものもマイナー・アーティストも多いながら、ゴキゲンで映像的(サントラっぽい作り)なので、結構楽しめますよ。