THE TUBES / Piece By Piece
- アーティスト: Tubes
- 出版社/メーカー: Beat Goes On
- 発売日: 2001/10/09
- メディア: CD
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ジャケットがポップで大好きなチューブスの85年作。彼らはその前に「リモート・コントロール」「アウトサイド・インサイド」の二枚のアルバムをヒットさせますが、とにかく彼らはプロデューサーの色に染まりやすいのが特色。で、このアルバム「ラヴ・ボム」はあのトッド・ラングレンによるプロデュース。翌年トッドはXTCの大傑作「スカイラーキング」をプロデュースしますが、この二枚には共通点が多く見られます。トッドの場合、音のとり方についてはワンパターンで、ドラムの音がその典型なんですが、何しろドラムがXTCでも参加していたプレイリー・プリンスですからサウンドプロダクションがそっくり。
というわけで非常に主体性のないバンドのように見えるかもしれませんがその通りです(笑)。ただ元々演劇色が強いステージでどっちかといえばダミ声のフィー・ウェイビルを抱える色物的バンドを「ポップ」という1点だけで中央突破したようなトッドのオーバープロデュース(もっともトッドがオーバープロデュースでなかったためしがないが)はここではギリギリで成功しているように思います。このアルバムから1stシングルとなった「ピース・バイ・ピース」はMTVで1度見たきりで、ヒットもトップ100の下位止まりとチャート上では大失敗したのですが妙に印象に残っており、メンバーとトッド、そしてソングライターとして評価の高いトム・スノウによる共作ですからもう掛け値なしのポップさと強引なまでのアレンジでパワーポップの名にふさわしい作品になりました。
彼らは絶対再評価されることのないタイプのアーティストだと思うのでぜひここで紹介しておきます。旧作も結構いいですよ。