RICK SPRINGFIELD / Bop 'Til You Drop

Hard To Hold (1984 Film)

Hard To Hold (1984 Film)

優上がりのシンガーといえば、ドン・ジョンソン、エディー・マーフィー、ブルース・ウィルスダン・エイクロイド、ジャック・ワグナーなどがいますが、リックといえばその元祖のような存在です。でも本当は彼は元々シンガーで、売れない時期にアメリカのTVドラマ「ジェネラル・ホスピタル」に出て人気が出たのをきっかけに大ブレイクしたわけですが。

彼の最高傑作は86年発表のアルバム「Tao」だと思いますが、彼は元々シングルヒットに才を見出すできるタイプだと思いますので、今回は映画「ハード・トゥ・ホールド」の挿入曲だった「バップ・ティル・ユー・ドロップ」を紹介します。

彼の曲の特徴はギターをベースとしながらもシンセをギンギンにかませてくるところにあるのですが、この曲がちょっと異質なのは、シンセの使い方がニューウェーブ系(はっきりいっちゃうとヒューマン・リーグ的)のベタな使い方をしている点です。曲の構成もいかにもなダンス・ミュージックなのですが、この曲に限っていえばそれがうまくいっているように思います。特に間奏部のエレポップな進行にワンブレイク置いてハーモニカが鳴り出す展開はむっちゃカッコいい!

この映画の主題歌はヒットした「ラヴ・サムバディ」ですが、あまりに前作「リビング・イン・OZ」からのシングル「ヒューマン・タッチ」の焼き直しだったので(しかもこっちの方が質が低い)ピンと来ませんでした。ちなみにサントラにはあの早見優がカバーした「スタンド・アップ」や、なぜかピーター・ガブリエルの曲も収録されているので、こわいもの見たさの人はサントラを聴いてみてはいかがでしょう。