THE ART OF NOISE / Close (To The Edit)

(Who's Afraid Of?) The Art Of Noise!

(Who's Afraid Of?) The Art Of Noise!

いっぱしのチャートマニアだった私が、「ヒットしていようといるまいといいものはいい!」とわかるとともに、音楽の幅が広がったきっかけというのがこのアート・オブ・ノイズ。当時飛ぶ鳥を落とす勢いだったZTTレーベルのスタッフによる覆面プロジェクトで、創始者トレバー・ホーン(元バグルス、イエス、ZTTではFGTHをプロデュース)やゲイリー・ランガンスパンダー・バレエなども手掛ける売れっ子プロデューサー)などがメンバー。当時はメンバーも完全に秘密で、レコードのアートワークも意味深な言葉に満ち溢れており、遊び心満載のプロジェクトでした。

よーく知られている曲としてはMr.マリック(!)テーマソングになっている「レッグス」(セカンドアルバム収録)やトム・ジョーンズと組んだプリンスのカバー「KISS」がそこそこヒットしていました。今回紹介する曲は日本でも腕時計のCMで使用された比較的有名な曲で、厚化粧をした子供がピアノをぶっ壊しつづけるという衝撃的なPVがMTVで頻繁に流された(確かMTVの賞も取ったはず)彼らの代表曲。

オール・サンプリング&プログラミングという彼らの作品は80年代当時間違いなく斬新で、テープの切り貼りが主流だったインダストリアル・ミュージックに大きな影響を与えたはず。大きなリズムマシーンの音がメチャかっこよかったものです。今聴くと陳腐に聞こえるかもしれませんが、リアルタイムで経験した私のような人間にとってはいまだに「衝撃の一枚」。「ダフト」といった初期編集盤もありますが、この曲も含め、ぜひオリジナルの1st「誰がアート・オブ・ノイズを・・・」を聴いてみてください。

それにしてもこの「クローズ」の12インチシングル持っていたはずなのにないんですよね・・・売っちゃったんだろうな(大後悔)。