DARYL HALL & JOHN OATES / Unguarded Minute

Private Eyes

Private Eyes

CMでも流れまくり、ベスト盤は売れまくり、ようやく彼らの再評価の時代が来たのだなと感無量なこの頃。80年代の絶頂期には例えばダリルのヴォーカルや、ソウルを下敷きにしたモダンな感覚、といったように部分的に評価をされていて、ホール&オーツ総体としての評価がなかなかされてきませんでした。それは1作毎に微妙に新しさを盛り込んでくる彼らの音楽的な変化もその原因でしょう。83年のベスト盤「ロックン・ソウルPart2」を聴いていると、そのバラエティの広さと音処理の変化に、彼らのヴォーカルがなければ同一のアーティストによるものとは思えないほど。

今回紹介する「アンガーデッド・ミニット」は大ブレイク作「プライベート・アイズ」からの1曲。このアルバムはアレンジというより純粋に曲の良さをシンプルに処理し、ライヴ&ライト感覚でアレンジしたような作品が多いのが特色。この曲の場合、何よりも曲がいい。何となく寂しげなマイナー調が最高。このアルバムは腐るほど聴いた、という人も、ぜひ意識してこの曲を聴いてください。同じ「ミニット」がつく「ディド・イット・イン・ア・ミニット」も名曲です。