AL B.SURE! / Oooh This Love Is So

In Effect Mode

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さて、この眉毛のつながったアーティストを知っている人がどれくらいいるのか甚だ疑問ですが、当時好きだった数少ないブラック系アーティストなので紹介します。名前はアル・B・シュア、”I’ll Be Sure”のもじりです。当時ソニーのコンテストで優勝し、あのクインシー・ジョーンズハービー・ハンコックらがその審査員だったというから実力は折り紙つき。ヴォーカリストとしては正直、それほど魅力を感じないファルセットですが、彼の才能はなんといってもソングライティング。ヒップホップ〜ニュー・ジャック・スウィングといった当時最先端(笑)のサウンドを指向しながら、メロディーは極めてブラコン&ロックの最良ブレンド、といったところに彼の個性があったのです。

ちなみにデビュー作からは「ナイト・アンド・デイ」という大ヒットが生まれ、この曲のどこか新しい感覚、ブラコンやファンクのようなクセのないクールな感覚が一発で気に入り、アルバムを手に入れました。大学時代はヘビー・ローテーション。夜にはぴったりな作品。

中でもこの「ウー・ディス・ラヴ・イズ・ソー」。メロウだけれどベタっとはしていない彼らしいクールな、だけどせつない曲。シンプルだけど丁寧なサウンド・プロダクションも非常に印象的でした。この曲は彼もお気に入りだったようで、セカンドアルバムではこの曲のインストを「ウー・ディス・ジャズ・イズ・ソー」とタイトル通りジャジーなアレンジに変更して収録されていました。ちなみにこのセカンド、なんとあのイーグルスの「ホテル・カリフォルニア」をカバーしています(これは失敗作だったと思う)。