NIK KERSHAW / Wide Boy

motogakusei2005-03-01


84〜85年当時、イギリスではちょっとした男性ソロ・アーティストのブームがありました。ハワード・ジョーンズやポール・ヤング、そしてこのニック・カーショウはその中でも代表的な人ですが、私はこの3人の中では彼が一番好きでした。今聴くと実に80年代的な音でチープさすら感じるのですが、この人は基本的にしっかりしたメロディーが書ける人で、その才能はエルトン・ジョンにも認められています。

彼の代表作は何と言っても「ザ・リドル」、そして「恋はせつなく」ですが、私はちょっと地味なヒットを記録した「ワイド・ボーイ」を紹介します。どこか哀愁を帯びたメロディー、それでいてきっちりポップというイギリス伝統の麗しさを内包する曲だと思います。歌詞もこの曲はひねっていて、一夜にして成功したポップスターを皮肉ったものです。当時の自分の成功やプレッシャーに対する思いだったのでしょう。