ユーリズミックスといえば何といっても83年の「スイート・ドリームス」に尽きると思うのですが、その頃の彼らはクールなエレクトリック・
サウンドに
アニー・レノックスの熱いヴォーカルがのるというスタイルでした。しかし徐々にソウル的なフレーバーを盛り込んで85年の「ビリーヴ・ミー」「シスターズ・アー・ドゥーイン・イット」などのヒット曲を飛ばします。そして86年には同タイプの「ミッショナ
リー・マン」やより軽いポップな「ソーン・イン・マイ・サイド」「ホエン・トゥモロウ・カムズ」などのシングルを発表していくのですが、段々と普通のバンドになっていくようでつまんなさを感じていました。ところがこれらの曲が収められたアルバム「リヴェンジ」には、まさに隠れた名曲ともいうべきこの「ミ
ラクル・オヴ・ラヴ」が収録されていたのです。涙が出るほど美しいメロディと抑えたアニーのヴォーカル。クールさが魅力的だった「スイート・ドリームス」とはまた異なる
ユーリズミックスの懐の深さと職人芸を見せつけられたような思いがします。
ところでデイヴ・スチュワートにサングラスをかけさせると、ELOのジェフ・リンになりそう。