U2 / New Year's Day

motogakusei2005-01-01

定番といえば定番ですが…毎年のように年のはじめにはこの曲を聴いています。単純にタイトルが「元日」ですし。洋楽ではクリスマスの曲は多くても、正月の歌は少ないんですよ。今年は特に21世紀の始まりだから、ということでキング・クリムゾンの「21世紀の精神異常者」を正月から聴くわけにはいかないでしょ?

この曲は実は歌詞が非常にシビアで、アイルランドの現状を歌ったものです。アイルランドはイギリスとの特殊な関係上、IRAのような団体によるテロが現在も起こっています。有名な「血の日曜日事件」を扱った「ブラディ・サンデー」(「ニュー・イヤーズ・デイ」とともにアルバム「ウォー」に収録)では、「一体いつまでこの曲を歌わねばならないのか」と、悲惨な内容を描写しています。「ニュー・イヤーズ・デイ」でも「血のように赤い空の下」というフレーズがあります。アイルランドの政治的危機は皮肉にもこんなに美しいロック・ナンバーを生み出してしまいました。

アイルランドの少年は、最初に投げつけるための石を握ることを覚える」ということを聞いたことがあります。2001年になってもパレスチナは戦いが終わることはないでしょう。旧ロシアの民族紛争も絶えません。安穏とすごせる日本のお正月。ちょっと世界の動きにも留意したいものです。