GEORGE HARRISON / Ballad Of Sir. Frankie Crisp
- アーティスト: George Harrison
- 出版社/メーカー: Capitol
- 発売日: 1990/10/25
- メディア: CD
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しかし、その弱点があるがゆえに、このアルバムはしばらくすると聴きたくなるときが多くあるのです。心に深く刺さらないが、何かひっかかるものがある。
「オール〜」はファンの方なら、あるいはそうでなくても捨て曲がほとんどない(3枚組なのに)ことに気づいていらっしゃることと思いますが、聴けば聴くほどその良さがくっきりとなってきました。中でもこの「サー・フランキー・クリスプのバラッド」。半音下降するベース、せつないリフレインを刻むピアノをバックに、はかなげなジョージのヴォーカルが郷愁を誘う曲です。私は輸入盤でしか持っていないので、歌詞の意味はわかりませんが、「レット・イット・ロール」というサビの最後のフレーズ(サブタイトルにもなっています)に高揚感を感じてしまいます。
「第三の男」ゆえに生み出した薄味だが心に残る傑作。そこにドラマを感じる点でも大切なアルバムです。