THE CURE / The Lovecats

Japanese Whispers

Japanese Whispers

キュアーって実はあまり知らないんですよね。キャリアも長いというのに。やはりロバート・スミスのルックスに問題があるのか? 最近ベスト盤も出ているので試聴してみたら結構普通のバンドなんですが、なぜかこれまで通りすぎてしまったバンドでした(同じような目にあったバンドにエコー&ザ・バニーメンなど)。

ところがこの曲だけはたまたま当時PVを見たこともあって妙に印象に残っています。スウィング調のリズムにまるで猫がこっそり歩いてきそうなベースライン。ギターの音色もどこかエイドリアン・ブリューのように猫のなで声を奏でているようで何とも愛らしい曲。これにあのロバートのどこか情けない声が重なるともうマジックのような粋な曲になります。

この曲は歌詞もバカバカしいやらかわいいやら何とも言えません。「We're wonderful, wonderful, wonderful, wonderful pretty!」(「オレたちってなんて、なんて、なんて、なんてこんなに可愛いんだ」)なんて歌っているわけで、ムカっぱら立っているときにこの曲を聴くと和みます。昨今の雰囲気だけのクソつまんないヒーリング音楽よりも遥かに効きます。

ところでこの曲が収録されているミニ・ベスト盤(このコンセプトも秀逸)のタイトルはなぜ「日本人の囁き」(原題「Japanese Whispers」)なんだろ?