TOTO / Waiting For Your Love

Toto IV

Toto IV

たとえばビートルズのアルバム「プリーズ・プリーズ・ミー」のラストナンバー「ツイスト・アンド・シャウト」の前の「ゼアズ・ア・プレイス」、ビリー・ジョエルのアルバム「ストレンジャー」のラストナンバー「エヴリバディ・ハズ・ア・ドリーム」の前の「最初が肝心」というように、ラストの名曲の前に地味ながらキラリと光る曲というのがあります。プロ野球でいえばリリーフにつなぐ名中継ぎ投手といった感じの曲。TOTOの場合は超名曲「アフリカ」につなぐこの「ユア・ラヴ」でしょう。

TOTOというと産業ロックだのAORの極地だのと妙に低く見られるわけですが、こういう洗練された曲をやらせると天下一品なわけです。私の場合、同じアルバムに入っている「ロザーナ」や「メイク・ビリーヴ」のようなヒットしたポップ系の曲や「ホールド・ユー・バック」のような泣かせるバラードよりも、この曲や「イッツ・ア・フィーリング」や「ジョージー・ポーギー」のようなクールなAORタイプの曲の方がずっと好きなわけです。というわけで「アフリカ」を聴くときには、その前にクールな役回りでラストにつないだこの曲のことも気にかけてあげてください。