BOZ SCAGGS / Jojo

Middle Man

Middle Man

かっこいいねぇ、やはりAORのジャケットとはかくあるべき。そう、9月はAOR特集で。となると当然トップバッターは「シルク・ディグリーズ」で名を上げたボズに決まりでしょう。私も御多分にもれず「ウィア・オール・アローン」から入ったわけですが、それまでこの手のタイプの音楽はダメだったのが聞くようになったきっかけでもありました。当時は高校生で、文化祭の出し物のBGMにこの曲を使ったことがありました。それを聞いた友人が「いい曲だね、貸してよ」と言われたことが印象に残っています。

さて「ウィア・オール・アローン」は誰もが認める名曲なので、バラードタイプではないミディアムテンポのかっこいい曲をご紹介します。「ジョジョ」はアルバム「ミドル・マン」からのシングルでしたが、この曲のかっこ良さは渋いアレンジとギターサウンド。かっこいいのもあたりまえ、この曲に参加しているメンバーがすごいのです。プロデューサー&エンジニアが、後にオフコースも手掛けたビル・シュネー、アレンジは名プロデューサー、デヴィッド・フォスター。かっこいいギターはTOTOのスティーヴ・ルカサーになんとレイ・パーカーJr.。「ゴーストバスターズ」のイメージが強い彼ですが、もともと優れたリズム・ギタリストで、彼のギターの音色はすぐにわかります(祈・再評価)。ドラムスには今は亡きTOTOのジェフ・ポーカロ。なにしろボズの「シルク・ディグリーズ」をきっかけにTOTOが結成され、一躍売れっ子セッションマンになったわけですからジェフやスティーヴの参加は当然でしょう。これだけの名手が揃い、ボズの都会的なメロディセンスとクールで甘いヴォイスがあればそりゃ完成度の高い作品ができます。ここからは余談ですが、実はこのTOTO勢とイーグルス勢が参加したボズの曲があります。映画「アーバン・カウボーイ」の主題歌であった「燃え尽きて」という曲ですが、デヴィッド・フォスターも参加、TOTOからはスティーヴにジェフとマイクのポーカロ兄弟が参加、イーグルスからはグレン・フライドン・ヘンリードン・フェルダー、ティモシー・シュミットまで参加してます。ぜひ一聴を。