RAY PERKER JR. / Lovin' You

motogakusei2004-08-12


今考えれば「ゴーストバスターズ」はレイにとって無用のキャリアだったとつくづく思います。彼の才能はあの曲では活かされていない。天才的なサイドギタリストとしての力量、何でも演奏できるマルチプレイヤー、そして優れたクロスオーバー・ソングライター。ほとんどブラック系のアーティストに興味がない私が、大好きでライヴまで見に行ったのはいまだにこの人だけ。


さらに今回紹介するアルバム「アフター・ダーク」は、洋楽人生の中で5指に入る超名盤。捨て曲なし。当時の典型的なブラコンですが、とても17年前の作品とは思えないほどの高クォリティの曲と演奏と音質。なのに当時ほとんど売れなかったせいか幻の名盤と化し、G.I.オレンジのアルバムと並んで(笑)CDでは入手できないようになってしまってます。
レイのキャリアの中でも傑作の1枚として評価も高いのですが、それはバート・バカラックナタリー・コールの参加が注目されているせいで、私としてはその評価はお門違い。レイ単独作の方が遥かに質は高い。
で、この「ラヴィン・ユー」はボサノバとブラコンの幸せな結婚とでもいうべき名曲。どこかメランコリックだけど踊れる傑作。ほかにもシングルになった「スリープ・アローン」や「ユー・メイク・マイ・ネイチャー・ダンス」などいい曲満載なので、中古盤屋で見かけたら即買いしてください。
繰り返しますが、「ゴーストバスチャーズ」こそ彼の作品の中では異色であり、本質とはかけ離れたものだということは認識してください。