JULIAN LENNON / Jessie

Valotte

Valotte

ジュリアンがデビューしたとき、ご多聞に漏れず、本当にびっくりしました。親子ってここまで似るものかと。1stシングル「ヴァロッテ」はその曲の良さにも驚きましたが、落ち着きっぷりも含めて血の濃さのすごさを思い知らされました。

本人にとってはレノンの息子という事実は不幸だったかもしれませんが、ミュージシャンとしてみた場合、これは幸せだったというべきでしょう。残念ながら次のアルバムはコケ、その後もイマイチの結果に終わってますが、ソングライターとしてもパフォーマーとしてもまだまだ成長するはず・・・といってるうちにもう40過ぎ(親父の年を超えたわけか・・・)。

話は戻って1stはビリー・ジョエルで知られるフィル・ラモーンのプロデュース。はっきり言ってこの人はビリー以外に成功していない(ポール・マッカートニーは途中でクビになったような感じだった)わけですが、ジュリアンのこの作品はまずまず。でも別の人のプロデュースだったらもっとよくなってた可能性も。だって当時21歳のデビュー作にしては老成し過ぎですって。もともとジョンという大きな存在があっただけに耳年増だったはず。それを割り引いてプロデュースしないと当然こんな感じになるでしょう。使ったゲスト・ミュージシャンはジャズやAOR系がいるし。散々フィルのプロデュースをけなしてはいますが、なんといってもジュリアンですから悪い作品ではありえません。

今回紹介するのはその1stから、唯一のカバー。チャイナ・バートンとかいう人の曲らしいですが、カバーゆえに逆にこの曲が一番若々しく感じる熱いロック・タイプの曲。確か4枚目のシングルカットだったはずです。PVのライヴも印象に残っています。