NICK HEYWARD / Whistle Down The Wind

North of a Miracle

North of a Miracle

7月がエレポップ三昧だったので、8月は爽やかにギターポップ特集というわけでニック・ヘイワード。でも彼の音楽はギターポップというのとちょっと違う気がするんですが、近年はネオアコの文脈で再評価されています。

言わずと知れたヘアカット100の中心メンバーだった彼ですが、当時からラテンファンカリーナと呼ばれたように、いわゆる英国ポップの文脈に収まらない個性があります。そして本作のようなポップナンバーをやっても英国っぽさとアメリカっぽさを感じさせるセンスの良さがあります。ただ彼の場合そのセンスの良さが裏目に出て、大仰なポップさに走ったり、逆に水彩画のような淡さが物足りなくなったりも…。

しかし「風のミラクル」は彼のセンスの良さをストレートに感じさせる80年代ポップの名曲です。残念なことに以後彼はチャート上では徐々に失速していくわけですが、基本的に現在まで彼の音楽性は何一つ変わっていないので、近作を聴いてみるのも良いと思います。

何にせよ、くそ暑い今日この頃、この曲で爽やかな気分を味わってください。